ホダ場の四季が一変する時……

  • 2010.09.25 Saturday
  • 20:41
      どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ 


今回は、ホダ場の四季を思い出すように画像とともに書いておこうかと思い立ったのですが……

きのこ堂がここ数ヶ月日記を更新しなかった事には理由があります。

順を追って書くと、きのこ堂の「ホダ場」ってのは、小さな会社経営の傍らに趣味として利用してきました。

会社を経営するにあたり、商売上最低限、どうしても「倉庫」という建物が必要となるわけです。


まあ、こんな所です


そこで、知人から倉庫用の敷地を借地しておりました。

この地主さんは先祖代々から引き継いで来たこの遊ばせている「地目山林」にただ税金を毎年長年支払っていたわけです。

そこを借りて倉庫を建設しました。
倉庫建物は当然、我が社で建てたので我が社の所有物であります。


春の光景


当社で少しお借りした山林の状態は、わしの考えから、極力自然を残した状態で使用することにしました。
もちろん、契約書も交わし、賃貸料も滞りなく支払っていました。

地主さんは「何でも建てて良い」と仰ったので、それを信じて自らの手で最低限必要な伐採、整地をして倉庫を建て、業務に励んで来ました。


秋の光景


その際、伐採した雑木類をそのまま放置というのも勿体ないですし、何か利用できないか?と思って始めたのが原木キノコ栽培の始まりでした。

この試みに地主さんにも賛同していただき、わしと一緒に原木栽培をするまでに至りました。

「どうせ遊ばせている土地だ。必要な原木は好きなだけ伐採して使えば良い」とまで仰って貰いましたが、まさかそこまではね……

確かに、わしが住む関東での原木キノコ栽培は常に原木不足、ホダ場不足が悩みの種であります。
原木キノコ栽培を開始して10数年……当然、原木不足という壁にぶつかるわけです。







最終的には原木不足で関東北部の林業組合に予約注文を行って購入するという行動までしました。




厳冬期の培養の様子


そして、その年の接種&培養完了後……まさか?の倉庫&ホダ場撤去要求が地主さんから通達されるとは夢にも思わなかったわけです……




関東だって雪は降る……

疲れたからここまで……つずく……な、たぶん。




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ホダ場の四季が一変する時……2

  • 2010.09.26 Sunday
  • 09:34
     どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ

熱が冷めないうちに、昨夜の続きを少し書いておこうと思う。
ただ気になるのは、アクセス数だ。

昨夜のアクセス数は日常の20倍という異常現象が起きた。
単に今日という日曜日にキノコ狩りに行く下調べなら納得はできるのですけどね……



昨夜の記録には「
まさか?の倉庫&ホダ場撤去要求が地主さんから通達される」というところまで書いたが、通達をされる前に、いろいろ不可解なことがあった。

まず、それは数年前の梅雨時期に、見知らぬ人物数人が当敷地の周囲にやって来た……

高級外国車等、数台で乗り付けて来ては、降りて来て、周囲を見渡し、徘徊する行為を何度も頻繁に繰り返すようになったのだ。

彼らは絶対に当敷地内には一歩も足を踏み入れなかった……

あまりにも何度もこういった行為を繰り返すので、乗り付けて来た「いかにも」という風情の男性数人のうち1人に直接聞いてみた。

すると、「詳細は地主さんから聞いてください。」と一言のみ残して去って行った……

その直後、地主さんのところへ行き、上記の事について、こちら側から伺った際に初めて撤去通達を受けたのである。

そして、この梅雨も終わろうという時に「ひと月半後に出て行ってくれ。」と言う……

こちら側としては寝耳に水だ。
そんな事をいきなり言われたって、10数年も使った倉庫とホダ場だ。
そんな簡単に移転できるわけがない。
だれが考えたって、ムリな状況だ。
賃貸料滞納の悪質な住民ですら、3ヶ月前に通達するのが大家さんの義務と聞く。

さて、どうしたら良いものか……



せっかく作ったばかりだったのに……

商売のほうもこの不況であまり芳しくはないし……

しかし、趣味のきのこ栽培は上手くいっていたので、せめてこの不況のために苦労している自分が頑張れる糧としてきのこ堂のHPやこの日記も開始したばかりだった……

それでも、この不況のなか生きていかなくてはならない。
やはり、「きのこ」よりは商売が優先だ。

再度、地主さんのところにいろいろな提案を持って相談に行ったが、「なんねーもんはならね。」の一点張り。

こちらもどうにもならないので、「どうにもならない、この先、生きて行けない」の一点張り……

この時点では移転費用、補償等の話は一切出なかった。
どうしてわしが出て行かなくてならないのか……?

倉庫建物以外の敷地にある木は1本も伐っていないし、それよりも倉庫建設の際に伐った分の木は更に追加植栽もしている……

理由を聞いても、ただ、地主さんは一言だけ「あいつらにしてやられた」と溢しているだけだった……

「あいつら?」

あの高級外車で乗り付けてくる見た目が「いかにも風情」な方達の組織の事か……?
彼らの正体も一切不明なままだ。
一体何があったのか想像もつかない。

地主さんとこちらの会話が平行線のまましばし沈黙が続いた後……
地主さんから一言……

「お互いで話し合ったって、おさまらねぇ……間に人を立てるべ。」

と言われて為す術もなく、その日はすごすごと帰って来た。

この日から数年間、いろいろと波乱な期間を過ごす事になるとは自分でも夢にも思わなかった……



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ホダ場の四季が一変する時……3

  • 2010.09.27 Monday
  • 06:36
    どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ

またしても、昨日の続きである。
前回のあらすじからだと、ホダ場立ち退き要求の話し合いには間に人を入れるという事で帰宅するといった事まで書きました。


「もうあの土地は、やつらに売るしかねぇ……」
「やつら」とは……あの高級車に乗り付けて来た連中のことか?

とにかく、何がなんだかわからない。

こっちもなんとか自己防衛策を考えなくてはならない状況だと思った。
直ぐに友人や懇意にしている知り合いの不動産業者に相談を持ちかけた。

すると、どちらも「あまりにも理不尽な話。戦うしかない。」と同意見。

そして、弁護士相談に行ってみるのもどうか?と。
そこでとりあえず、役所で行われている「弁護士による市民のための無料相談」を受ける事にした。

予約受付から先着順で数人までとのこと。

直ぐに役所に電話を掛け、なんとか予約を取る事が出来た。
しかし、実際にどんな事を相談したら良いのかが不明である。

いろいろと不明な点をネットや本、法学部出身の友人や、ネット先の友人等に相談しながら、何を調べて聞いてくるべきかを一生懸命考えた……

長年、地主さんと親しくお付き合いさせて貰っていたのに、いきなり手の平を返した様な出来事に戸惑った。
裏切られた様なショック……そして……
路頭に迷いそうな危険を感じた……

わしはかなり不安であった。

それから3日後の日曜の朝……
この日は朝から雨が降っていた。

いろいろと市選弁護士に限られた時間内で話しを伺うにあたり、疑問点を箇条書きにまとめようかと思っても不安感で筆が進むどころか、脳内も落ち着かない。

折角の日曜だ……

ちょっと相談を首都高先の友人にしてくるか……そうすれば少しは頭が回るようになるだろう……

と行くことにした。
そのくらいしか当時は思いつかなかった。


夜の首都高……話は昼間の首都高だけどね……



そして、天候は雨だったが、そのまま首都高に乗った……その日曜日の首都高速は雨でも比較的流れていて渋滞しているところも情報ではなかった。

なんとなくダラダラ走ってはいたが、道路のつなぎ目の鉄板を通過する時、軽くステアリングが奪われる感覚が気になった。

そこで、いつもならちょっとした路面変化に気付くはずのわしであるが、前を行く小さな一般大衆車が結構速度を上げたので、そのままの車間で付いて行き、下りのカーブにさしかかった時……

そこにまた鉄板のつなぎ目があった……

ヤバイ!

と思った瞬間、既にマシーンはカニ走り状態……ハイドロを喰らって暴れる車体の制御もブレーキも全く制御が効かない……

最後まで目を見開いて車体を制御しようと頑張ったが
そのまま真正面からコンクリート壁に突き刺さったのである……
見事に目の前でボンネットフードが持ち上がるのが見えた。



エンジンは動いたままだったので、早々に寄せないと大渋滞になる!!

慌てた……バックに入れてクラッチを繋いでも動かない……
エンジンは生きているのに……

直後、誰かがドアを開けた。
「出火したらヤバイから、エンジンを切って早く出てください!!」

言われるがままに車外に出た。
運良く身体は無傷だった。



これぢゃ、動かねーよなぁ……

外に出ると外車のオーナー達がハザードを焚いて交通整理を自ら既にしていた……
どなたなのか見ず知らずの方達がこうやって助けてくれたのは不幸中の幸いだったかもしれない。

今でも感謝の気持ちでいっぱいだ。見習うべき行為であったかと思う。

他車を巻き込まなかった事も幸運だった……
所謂「自爆」であった。

その5分後には直ぐに旧道路公団がレッカー車で連絡もしないのにやってきた……

第一声は「保険に入っていますか?」だった。

わし……「え゙??なんで?」

旧道路公団係員 「うちの
>>>板に突っ込んだでしょ?これを保険で直して貰いたいんですよ」

ドライバーの怪我の様子より保険で標識修理かよ……

まあ……その後、パトカーに乗せられ、強制退去させられた挙げ句、友人にも会える事無く……

車載車を呼び寄せて地元にすごすごと帰ることになった……

なんとも惨めな自分が助手席に座っていたのは言うまでもない……

20年間大切に乗り続けたマシーンも一瞬でお別れになるものだ……


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ホダ場の四季が一変する時……4

  • 2010.09.28 Tuesday
  • 06:24
     どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ

またしても昨日の日記の続きだ……

20年以上乗り続けたマシーンを自爆により潰してしまった……

前から狙っていたマシーンがあったのも事実。

バイクは浮気をし始めると拗ねると昔からよく言ったものだが、4輪車でもこういうことってあるのかなぁ……と、ふと思ったりもしたが、もう潰してしまったので、気にしても仕方がない。
明日からマシーンが無いのだ。

マシーンを失うといきなり窮地に追い込まれる。

何事にも自家用車に依存して生きて来てしまった証拠だ。

当然、倉庫にも通えない。
現在でもトラック、ワゴン車は車ごと、または積載物品の盗難被害が多い。
先週も実家の傍にいる業者のハイエースがそっくり盗難被害に遭っている。

当然、当社の作業車を路駐や青空駐車というわけにはいかない。
当社は常に倉庫内に作業車を格納している。

倉庫に通うための購入は仕方がないので、以前から気になっていたマシーンを中古でどこかにないか?とネットで漁り始めると、直ぐ近所にそいつはあった……

しかも修復歴無しの小さめの4WDマシーンが破格だ。
乗用車なんて金は喰っても生む事がないのがほとんど。
出来るだけ自家用車に金を掛けたくはない。

電話して試乗予約を入れて行ってみることに。

事故った翌日なのに……

乗ってみた。
気に入った。

でも、安さの秘密は走行距離と年式にあった……
もう仕方がないから、即決、即金、即整備、登録後即、納車で購入することにした。
それで、もう懐はかなり極寒の状態になった(-ω-;)

あとで、気付いたけど更に地雷も付いて来たけどね……

やはり、破格って、それなりだよねー

もうFR(後輪駆動)は諦めた……命あってのなんとかだ。
多少、ステアリングの切れが悪くても4WDにすることにした。

そんなこんなしているうちに、賃貸借契約の更新日がやって来た。
また、上手い具合に立ち退き要求時と重なるものである。

年契約、先払いで今まで通り賃料を持って地主さん宅を訪れてみた。
当然受け取り拒否をするだろうと思いながらも……

案の定、受け取ろうとはせず「来月末までには、退去してくれ……」と。

続け様に「奴らに全部調べ上げられて、もう首がまわらねーんだよ……」

(-ω-;)?? こっちは、なんだかわかんねーよ……


こんな事になるなんて予想も出来なかった……
そして早春に殺菌、接種をしたマイタケ培養は皮肉にも順調だった……



その後、日を改めてもう一回、1年分の賃料を持って行って見たが答えは同じだった。

しかし、このままの状態では、来月末を過ぎて再来月には3ヶ月滞納という形になってしまう。
そうなってしまうと、地主側は法的に有利な形となり、こちらを退去させて来るだろう……

そこまでの知識があったかは不明だが。

その間に法律相談の日がやって来た。
わしは契約書等の関係書類を持って相談に行って来ると、やはり多少知識を得られた事もあって、次の行動に出ることを知った……

書き方にもよるが、ここで「契約書」という紙ペラの「怖さと強さ」を同時に知った。

今後、どうしたらよいか……

それは賃料を「供託」という形で法務局に委ねる方式を採るということ。
直ぐに管轄の法務局に行った。

ところが……供託をするにあたって、その経緯を細かく聞かれる。
ところが、法務局が言うには企業と個人との特異なケースだと言う。
当事者の直供託は受け付けられないという。
どういう意味か?

ここで、また壁にぶつかった……

しかし、この数日後地主側から提案が出た。
出て行けの一点張りではこっちも納得しないだろうと思ったのかもしれない。

-----------万円を出すから来月末までに移動してくれとのこと。


( ゚Д゚)… ポカーン。


明らかにモノを知らないかのような移転期間の短さと提示額の低さに驚愕した……

引っ越すだけで……
どれだけの人件費がかかるのか?
どれだけの時間がかかるのか?
その間、業務は停止、補償してくれるのか?

まったく理解出来ていない証拠だ。


今度は、こちらが話になりません、それなりの形をとりますと、その場を去った。




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ホダ場の四季が一変する時 5

  • 2010.09.29 Wednesday
  • 07:54
         どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ

前回のあらすじとして、立ち退き要求をしてきた地主さんが、ある提案を出して来たが、納得がいく条件ではなかったので、こちらが拒否。
交渉決裂といった形で終わったという経緯を書いた。


既にこの年に接種したヒラタケの短木栽培は埋め込んだ後だ……

法務局からは供託を拒否され、地主側からの提案も納得が行かない……

これはもう弁護士を雇わざるを得ない……

人生が左右される危険を本能的に感じたからだ。

なるべくなら、こういった争いを避け、穏便に事を済ませて貰いたかったが、地主側が全く話しにならない状態だと悟ったわしは、法律家に、間に入って貰うしかないと思った。

しかし、弁護士費用がどのくらい掛かるかも、不安。
そういった「コネ」があるわけでもない。

そこで、懇意にしている近所の不動産屋さんに、今までの経緯を語ることも含め、再度相談に行った。

やはり、場数を踏んでいるだけある。
いろいろと経験談を聞かされる。
質の悪い住民と裁判を何度も経験していた。

こういった経験から、弁護士を紹介して貰える事になり、不動産屋さんと一緒に法律事務所に出向く事になった。

法律事務所なんて初めて入った。
パーテーションで隔たれた相談室が多数ある……

その中の一室に案内される。
数分後、法律事務所所長である弁護士が現れた。

そして軽く挨拶を交わした後、不動産屋さんの司会の元、話が進み始めた。
後に、弁護士から、その扱う「事件」に応じた費用の提示とその明細の説明をされる……

争いごとは「事件」として扱われる。


その費用の内容としては、内容証明郵便から相手に通達し、供託の依頼人としての初動費用、調査、書類作成、その他の諸経費、和解した時の成功報酬といった話を初っぱなからキッパリと言われた。

そしてその当日、契約書を交わした後にその費用を振り込むようにと言われる。

その後、わしが準備して来なくてはならない事(次回書く予定)等、その準備完了の期日等の説明を受ける。
そして弁護士と契約を交わして帰宅の途に着くことになった。

帰宅途中……不動産屋さんから激励されながらも、ちと考えた。

この不況で経営状態が芳しくなかっただけに、己の不注意から、自家用車の出費と重なってかなり痛いと考えていた……


裁判沙汰までにするつもりは無かったが、大それた行動に出てしまった自分に少々戸惑いを感じた。
今後この弁護士先生に人生を託すつもりで協力しなくてはならない。
自分を守るためだ。

少しでも不安を感じたり、提案や要求を思いついた時には
積極的にこの弁護士に連絡する事にするしかない。

しかもいまだに「いかにも風情男」が、
目立つナンバーを着けた目立つ高級外車で、数日に1回はこちらの様子を伺うかのように、当倉庫の前面道路を徐行して行く……
わしが倉庫にいない時、ホダ場の管理をしている時などは、外部が見えないので、そんな時にも来ていたかもしれない。
彼らの正体はその時点でも判っていなかった。


_____________________________

後日、弁護士が供託をしっかりやってくれた……

供託とは、直接相手との金銭やりとりが出来ない場合、法務局が間に入って、相手に支払うと言う形だ。

そうする事によって「こっちは、ちゃんと支払ったからねー」という証拠も出来る。

それ以外にも、「供託」というものには、いろいろ「事」によっては違う利用方法もある。


そして直後、弁護士は地主側にその件と、こちらの心境を内容証明郵便で送ったとのこと。

そう言う事だったのか法務局……

直受託してしまうとトラブルを引き起こす可能性からこういった供託には代理人である弁護士を付けろということだったのか

……(;゚Д゚)… ポカーン 

一言もそんな事言わなかったぞ、法務局


後日、弁護士を立てたことによってかどうかは不明だが、ある事も判明した。





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ホダ場の四季が一変する時…6

  • 2010.09.30 Thursday
  • 05:47
    どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ



このホダ場&倉庫立ち退き要求問題において、一歩踏み出す事が出来た。
しかし、結果はどうなるかは不明だ。

このまま弁護士を通じて穏便に解決出来るかどうかは判らない。

ホダ場の東西は住宅地だ。
既に多数の世帯が生活をしている。
幸い近所の方々との関係は良好で、時間があれば通りがかった方々がわしのところに集まって井戸端会議になったりしていた。

もちろん、地主さんだって年中遊びに来ていた。

地主さんや住民の方たちに、キノコが出来ればお裾分けをし、野菜が出来ればお裾分けをし、こちらもみなさんからいろいろと頂いたりと、良好な関係が続いていた。

ところで地主さんはその周辺に何万坪もの土地を所持している。
その端(道路に面している部分)は必ずと言って良いほど誰かに土地を貸して賃貸業をしているが、不動産業者を通す事なく「直収」という形でレンタル・グラウンド(笑)をしている。

しかも、離れたところにも土地を所有しているとも言っていた。



もう少しすればヤマブシタケが発生するっていうのに……ワクワク出来ないよなー


弁護士から課せられたわしへの課題は、法務局へ行ってホダ場がある山林の謄本と公図を入手して来ることだった。

そして、公図の上に当社で使っている範囲を線引きして図面を書いて提出してくれとのことだった。
早速、法務局へ行き、謄本と公図を引っ張り出して来た。

法務局って「個人情報の保護」ってねーもんだな……と、思った。

誰でも登記印紙で手数料を納めれば「個人情報の引き出し」ができるんだよね。

ただし、引っ張り出しを要求した本人はその身分証明をしないと写しを渡してはくれない。

結構待たされる。

この間にこっちの実在等を確認しているのかもしれないし、謄本や公図を出すのに手間取っているのかは不明である。

数分?10数分?待たされた後に呼ばれて貰いに行く。
手渡された内容を見て驚愕した……

当社が借りている土地は既に抵当に入れられ、債権者がいることがわかった。

「こ、これか……」


立ち退き要求は地主側の負債が理由だったのか……

当社の借り坪は公図上の数%にしか満たないが、倉庫、ホダ場を含め、その周囲の何千坪を担保にし、何かのために借財していたということが判明した。


そしてそれを法律事務所へ届けた。

弁護士……「なるほど……しかし、何にそんなに金が必要だったのかねぇ……」

当然、わしもそんな事は知る由もない。
地主側とは今まで、仲良く付き合って、信用しきっていたので、まだまだ暫くここは使えるものだと思っていた。

まさかこの土地まで抵当に入っていたとは……しかしいくら必要だったんだ??

それにしても、何故こんなにいきなり一気に返済する必要があるのか??


____________________________


弁護士は地主側を事務所に呼び出して事情を伺ったらしい。


「いかにも風情」の男達
の正体がここで判明した。
男達の組織が当ホダ場の土地を欲しいらしいのだ。

その組織とは、ここ数年、急激に周囲の土地を買い漁って工場を広げ始めている企業だった。
他の地域にも工場を多々配置し、稼働させている。
この周辺にまとめる計画か……?


そして「来月末」という期限は、もうこの時「今月末」となっていた。
地主側はこの期限までに当社を追い出して、土地を売らなければ違約金を取られると言っていたらしい……

んー……わしが知らないうちに裏でそんな事を、何時からやっていたのか……

…………これって、地主がもっと早くこっちに報告するべきだったんぢゃないっすか?普通……


その例の企業、近隣住民からも評判は良くない。
「いかにも風情男」って、まさか、すぐそこの企業の手先だったとはね……

そこの企業が地主さんと、金融機関(債権者)に何か画策を行ったらしい。
政界とも繋がっているだろうと思われる大手企業だ。

そんなこんなをやっているうちに、地主側が要求する立ち退き期限「来月末」がやってきた。

弁護士は「こっちは何も悪い事をしていないんだから、堂々と使っていれば良い。引っ越す素振りを一般世間にも地主にも見せてはダメ。」と言う。


当然、そうするしかないのですけどね……

しかし、その行為で地主側の逆ギレ行為が開始されることになった……




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ホダ場の四季が一変する時…7

  • 2010.10.01 Friday
  • 06:03
   どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ

 地主側が要求していた期限は過ぎた。

ある日の朝、弁護士から電話が掛かってきた。

「地主側も弁護士を付けたから、これから厄介になるよ。」

そっかー……どんな弁護士だろーねぇ……怖い人かなー……だったらイヤだねぇ……

なんて考えていたのも2、3日。
倉庫の郵便ポストに役所からの呼び出し状が入っているのに気がついた。

普段、東電の使用電力の明細書とDMくらいしか入っていないから、全く気にしてはいなかったが、その日ふと何か大きな紙が投函されているが目に入った。

「この建築物は違反の疑いがあるからXXX市役所宅地課へ何日までに( ゚Д゚)∂゛来い
╬╬╬╬╬

という呼び出し状だった……

投函されていた日付を見ると、数日前。
わしがいかに、ポストを気にしていないかという証拠である。


わし、その呼び出し状を読んで 「へ?」と、目が点になった。

建てる時、地目山林で建物オッケーって地主さんが言ってたぢゃん……
契約書だって「建物使用目的」って書いてハンコ押してあるぢゃん……

わし、地目については、細かく調べないから信用して建てちゃって10数年使っていたんですけど……( ゚Д゚)?

てな、気持ちだった。

でも、呼び出し状に気付いたから良かった。

こんな事があったと直ぐに弁護士(以降 顧問弁護士)に電話をするが、あいにく当日は公判があって戻って来られるか不明と事務所は言う。
役所からの呼び出し期日は明日がギリギリだ。

さて、困った。

違反建築、不法建築と見なされた場合撤去しなくてはならないということは知っていた。
しかし、役所は強制執行で撤去することまではするかどうか……

いろいろ脳内に嫌な考えが駆け巡った。
頼りの顧問弁護士は不在。


わしの住む街では彼等をここ近年なかなか見られなくなって来た。当ホダ場には毎年出没する。
ホダ木の害虫なんだけどね。


仕事をやっていても、常に脳内から離れない。
その日は、めずらしく美味しい仕事が入っていたのに……

こういった事は建設関係者に聞いてみるのが良いかもしれない。

その日とりあえず、知り合いの建設会社社長にいきなり電話して聞いてみた。

「上記の理由(違法建築の疑い)で呼び出し状が来て、役所の宅地課に出向いて行った場合、どーゆー結果になるんすか?」

「ダメだろ?そりゃぁ〜?撤去命令が出るんぢゃねーのか?一応顔だけ出しておけ」

とのこと……これが本当なら絶望的だ……
地主は、「法的に正当事由」としてわしを追い出せることになるかもしれない。

しかし何故、いきなり市役所から今まで何も言って来なかったのに急に……

ピンっと来た。あくまでも予想だが、
地主側が弁護士(以下 地主弁護士)を付けて、直ぐに入れ知恵されたのではないか?

密告したのは地主かもしれない。
こうやって、こっちの弱味をわざわざ作り出して、積み重ねて行く算段なのかもな……



そして夕方遅くなってから、事務所に言付けて置いた内容を聞いた顧問弁護士が、公判から帰って来て電話をくれた。

「ちゃんと役所に行って、説明を大人しく聞いて来て。万が一にも役所を怒らせるような事をしてはいけないよ。」だって。
その上、今回の件も正直に話して来ても良いとのこと。

いくらか気分が落ち着いた。
まだまだ人間として、男としての「キモ」が座っていないよなー
ま、初めは「もめ事」なんて、そんなものなのかねぇ……

とりあえず明日の午前中、市役所に行ってから顧問弁護士に報告をすることにした。


翌日、役所の宅地課に行く。足が重い。

担当者が地図を持って2人出て来た。

で、彼等が話し始める……

役人 「あそこは建物を建てちゃいけない地域なんだよね、なんで勝手に建てちゃったの?」

わし 「地主さんが、なにを建てても大丈夫って言ったから信用しちゃいました。あれは倉庫であって、住むわけじゃないですし……」

役人 「地主は良くても市はダメなの。」

わし 「だって、隣にも家が建っているじゃないっすか?」

役人 「▲年に線引き(区画替え)をしてね、それ以前の建造物は既存建物として仕方ないんだよ」

わし 「だって、毎年固定資産税を徴収しているってことは、建物を認めたってことじゃないんですか?実際に固定資産課の役人さんが来て、家屋調査済みステッカーを貼って行ってますよ。」

役人 「兎に角、ダメなものはダメ。撤去して下さい。地目山林でも建物を建てて良いとこと、調整区域の山林があってね……ここは調整にしちゃったからダメなんですよ」

わし 「じゃ、どんな建物ならいいんっすか?(あくまでも低姿勢。税金を取られているだけに、腹は煮えてた:苦笑)」

役人 「3坪以下の管理小屋程度。それ以上は屋根をかけてはダメ、壁も塞いでもダメ。」

わし 「じゃ、何にも使えないぢゃん。畑にするか、堂々と不法投棄する場所にしか……」

  こっちの突っ込みに役人、一瞬ひるむ……


役人 「あ、雨ざらしにしても良い資材の置き場として使うには良いんですよ」

やっぱ不法投棄は困るのか(笑)
よく、残材や廃棄物を放置して山積みにする業者がいるからだ。

しかし役所というか国って勝手だよなー……勝手に区画分け(線引き)しちゃうんだね……もしこれで農地を宅地にされたりしたら、土地の所有者は納税に(∩;゚皿゚)ヒイィィィッッッ! だろーなぁ……

こっちからは毎年、固定資産税を取ってたくせに……

間をおいて……

わし 「実は今、地主さんと弁護士立てて係争中なんすよね……」

役人 「え゙??どういうことですか?」

   思い切り、役人の表情が変わる……
 
    「それって、裁判になりそうですか?」

わし 「さぁ……そんな状況なので、放っておいたって、話が決まれば(和解)出来れば、撤去しますし、話が決まらなければ法的な裁きがあるでしょうね」

役人 「そうなんですか?では、時折どうなったか?という回答要求の FAXを送りますから、それに結果を書き込んで送り返してくれれば結構です。」

わし 「わかりました。じゃ、そうします。」

というやりとりをして帰っては来たが、なんだかんだ2時間も潰された。

この経緯を顧問弁護士に話ししたら、「うん、うん、巧くやって来たね。それでオッケーだよ」だって。

この、役所への密告が、最初の地主による逆ギレ行為の始まりであった…………


後に、間接的に墓穴を掘ることになる事も知らずに……



携帯から読んでくださっている方へ……
画面の大きさからしますと、結構長文の様に思われるのに、ありがとうございます。


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ホダ場の四季が一変する時…8

  • 2010.10.02 Saturday
  • 07:38
    どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ


前回のあらすじは……10数年前、わしは地主に言われた事を信じてしまい、自らの調査が足りなかったとはいえ、建築不可な調整区域とは知らずに倉庫を建築してしまった。それを地主に役所へ密告され、撤去通達を受けてしまったところまで書きました。

はっきり言って、地主はこの区画での建築が不可ということは知っていた可能性は高い。
もしくは、雇い入れた地主弁護士が地目調査をして突っ込んで来たといったところだろうか?

そしてその直後に地主弁護士から顧問弁護士へ「通知」なる文書が送付されたとのこと。

顧問弁護士から、電話が来た。「向こうから手紙が来たから送るよ」

で、「内容が内容だから、それを読んで少し考えをまとめてからX月▲日の◇時に事務所に来て。」


と呼び出されることになった……

とりあえず、送られて来た手紙(通知書だったかな?)を読んで見る。
すると、いろいろと腹も立つが挫かれる気持ちも生まれる。

しかし、これって有る意味、脅迫文書だな。
弁護士同士の戦いってのは、こういった文書でやりとりするのだと言う事をここで知った。

そしてその内容としては簡単に書くとこうだ。下記は実際の文章とは違いますからね。


・オメーが勝手に建てた建物は不法建築なのは明らかで、役所から撤去命令が通達されるはずである。(なんで、知ってんの?バカだねぇ……自分が密告したって言っているよ、この弁ちゃん……)

・地主が「出て行け」と言った時は無条件で出て行くという約束だったんだから、早々に退去せよ。(そんな約束した覚えなんかねーよ……何言ってんだか?)

・「特約」により、この賃貸借契約は解約が成立したものである。(はぁ?契約書はしっかりあるんですが……特約ってなんですか?したこともない口約束のこと?)

・現在建っている建物を全て解体・処分せよ (あのぉ……わしのモノなんですけど……)

・尚、明け渡しの条件として、全ての工作物、所有物を撤去し、樹木等を伐採して更地にして返還せよ
 (あのぉ……既にある樹木は地主のモノなんですけど……)

・他に所有している調整区域に地主名義で倉庫を建ててやるから、そっちへ行け。
(あのぉ……そこって旧住民がいっぱい住んでいる真ん中なんですが……言いなりになったら、明らかにヤバイよなw)


・住民に迷惑をかけないで使うのは、お前の使い方次第なんだから、態度を改めて日々仕事しろ(言われる筋合い無いんですけど……╬╬╬╬╬)

・言う事聞かないと民法第XXX条 第▲項により退去させるぞ!ゴツァ!

その他いろいろ……


( ゚Д゚)… はぁ????


すげぇ「デッチアゲ」な抗議文だ……ちょっとこの恐喝めいた文書には驚いたわ。
強気だねぇ……

何も悪さをしていない人を完全に悪人に仕立てて来たよ……

まさか今後、嘘だらけな対応に散々振り回されるようなるとは……


もう今後、キノコ栽培は出来ないのかねぇ……

兎に角、この通知でこっちは完全に憤りを感じた!
そこまで言うならこっちはこっちで、反論文を作成することにした。

兎に角、とりあえず地主弁護士は地主からの話しか聞いていないわけだ。
こっちの言い分はまだ聞いていないはずだ。

しかし、ここで「代替え地」案を出して来たが、これはあくまでも「形」で見せかけ論に過ぎない。

「一応、代替え地を用意する誠意を見せた」という「証拠」を作るためだったと思う。

しかし代替え地として提案された土地は、▲年に線引きされた調整区域内で、その東西は既に線引き前からの先住民が多い。
(ちょっとは身をもって勉強したからね……苦笑)


早朝、深夜と不規則に出入りをする当社には、とても利用出来る条件では無かった。

もちろん、倉庫での機械整備作業や積み込み作業だってあるし、チェーンソーで原木刻みもやるし、自動車の出張整備を依頼、そのまま深夜までやることも多い。
100歩譲って、キノコ作業と自動車整備を諦めたって、倉庫利用地の条件としてはかなり悪い。

しかも、地主名義の建物で賃貸借契約?
今、問題になっている土地だって、今回みたいに手放そうという事になっているのだから、今度の土地だって、抵当に入っているかもしれないし、何時手放そうとするか、危ないったらありゃしない。

もう、わしは、この地主を信用することが全く出来なくなっていた。


早速、文書を友人数人と協力して知恵を絞って作成開始する。

そしてこちらは「全く嘘が無い事実」だけを書き上げて顧問弁護士のところへ持参。相談をしてくることになった。

因みに、顧問弁護士は人気弁護士だった。人気弁護士は顧客が多いだけに強烈に多忙だ。
ここら辺を少し考慮して、少しでも手間を減らそうと協力することも肝心であるとわしは思った。
基本的には己を守るのだから、このくらいの事を書き留めて提出してしまった方が顧問弁護士の仕事の手間も減るだろうし、反論文書の送付も速まる。

こういった努力は相手に与えるプレッシャーも強いかと思っています。

実際には100%弁護士任せでも良いのかもしれませんけどね……

ここから闘いが開始される事となった。




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ホダ場の四季が一変する時…9

  • 2010.10.03 Sunday
  • 06:11


   どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ

倉庫&ホダ場問題が発覚してから約3ヶ月……

お互いに弁護士を立て、話し合いの形をとる事になったわけだが、地主側にとっては、わしが攻め込んで来た様な気分だったのかもしれない。

そこで反撃のつもりで「役所攻撃」をしてきたのだろう。
確かに貴重な時間を犠牲にせざるを得なかった。

地主弁護士から身に覚えがない捏造攻撃通知も来た。

精神的にもかなりダメージを受けた。
まぁ、それを狙った心理作戦なのは承知の上だ。

わしは、何かあると、少しでも早く解決策を講じなければ……と躍起になってしまう。

しかし、大事な事を忘れてしまうことだってある。



マイタケの発生 カビ菌の恐怖と闘いながら長い培養課程に耐えた結果だ

「待つ」と「放っておく」いうこともしなくてはならない時もあるが、これはキノコ栽培において重要なことでもあるので、マイタケ栽培から「辛抱する」という事も覚えた。

人生を無駄に急いでも仕方ない時だってあるのだ。
落ち着いて考えて行動した方が良いと思う。

しかし、急がなくてはならない時が多いのは何故だろう……?

世の中に携帯電話というものが出回るようになってから、ものすごい加速で様変わりしたと思っている。
世間が待ってくれない時代になってしまったような気がする。

今回は地主弁護士から送りつけられた攻撃的な文書に対して、反論書を短時間で作成して提出してしまった。

その分、返答も速まるだろうと思った。

_____________________________

話が少し逸脱するが……

地主さんは、自分の状況を他人にベラベラ喋るという悪い癖があった。
これによって、わしの耳にいろいろな噂が飛び込んで来る。

そして、地主さんは自ら近隣住民の方達に、どういう事になってしまったのかとかベラベラ喋ったのである。

わしは長年、近隣住民の方々と親しくお付き合いさせて貰ってきた。
その近隣住民の皆さんは、この土地を欲しがっている大企業を元々良くは思っていない。

更にわしがここを立ち退いてしまうと、その大企業(以後A社)が来て工場建設をして稼働してしまう……
そうなると住民は、様々な迷惑を被ってしまうことになる。

A社がやって来る事は、近隣住民の生活にも大きく影響する大問題だった訳だ……

なので近隣の方々が噂を聞きつけ、心配して下さったり事実を知りたくなったりしてわしの所へ話しを聞きに駆けつけた。

その際に、「近所の噂」や「地主さんが言っていた事」などの色々な情報をわしに置き土産して行ってくれた……

例えば、地主さんはわしが弁護士依頼した事に関してかなり困惑した、と言っていたとか……。

また、当社には怪しい電話が度々かかって来るようになった。内容はというと……

「俺はここら近辺で動いている▲▽という者だが、地主さんが困っているから、なんとかしてやりなよ。俺が話しをまとめてやっても良いんだよ」

何処で聞いて来たんだか知らんが、こんな内容の電話が度々あった。

懇意の不動産業者さんに「
▲▽という人を知っていますか?」と聞くと

「あ〜……ヤツはロクなことしないってことでは、この業界で有名だから関わらない方が良いよ」

とのこと。しかし、どこから話しが漏れるんだろうね?



_________________________________________



ところでA社は近隣に本社を置く総合商社であり、自社で大きく長いコンテナートラックを数10台所有し、運送も行っている。

資材搬入時には大型トレーラーで搬入をしている。
工場に入る際に幾度も入り口交差点のカーブミラーを破壊、重量物積載による路面破壊を繰り返している。

そこの交差点はミラーがなければ命取りになるような危険な交差点である。

そして工場稼働時には爆音を発生させ、資材満載のフォークリフトが公道を走行している……もうやりたい放題な稼働状況である。

A社としては、公道を使わずに操業出来るような広大な土地が必要なわけである。

たしかに、企業としていろいろと利便性を優先ということは長い目で見ればいろんな面で節約に繋がる。

ただ、やり口がねぇ……どうもこのA社のトップ連中が、土地探しの際にあっちこっちの「土地の所有者」の弱みを探っていたらしい。

そこで、わしの大家である、この地主が持つ土地に目を付け、法務局にある登記簿や金融機関を調べ上げたらしい。

そこで「借財」があることを知り、債権者である金融機関に取り立てを煽ったらしいとの噂である。

地主さんをこうして追い詰めておいて、その上でA社は金に困った地主さんに対して「当社で買い取ってやろう」と現れたんじゃないのかな?

容易にそう、推定出来る……が、あくまでも「噂」である。

借財の際に土地を担保にして返済割合と期間を決めて支払っていたのだろうから、金融機関は取り立てを急ぐこともなかろうに……とは思った。

まぁ……もしかしたら返済が遅滞していたのかもしれない。そこら辺はわしには関係がないことだし、知る権利もないだろう。


そして反論書を提出して数日後、地主側が動き始めた……


もうこの頃には、この地主から借りている他の借地人達は、無条件ですごすごと立ち退いていた。
みんな良い人だ……( ゚Д゚)…

山林の西端では家庭菜園のために坪借りをしていた方が大勢いた……
南端ではトラックを多数所有していた運送業者が立ち退いた。
南西側の土建屋は火災を起こして休業中……

家庭菜園を坪借りしていた方達は、かなりブーイング状態だったらしい。
もう少しで収穫出来ると思った作物を全て諦めざるを得なかったからだ。
それでも立ち退いて行った……

動けないのはわしだけだった。

何の補償も受けられずに、自ら立ち退きをするには費用と期間が掛かり過ぎるからだ


人それぞれ感情の違いはあっても、少量の作物を諦める事や、車両を移動させればそれで済むというわけにはいかないのだ。


そしてある日突然、山林に重機が搬送されて来たとかと思ったらホダ場の南側にある山林、数千坪の伐採に掛かって来た!!

しかも、南から伐って来ているから、いつ頃ホダ場まで進んで来るのかは不明だ……

地主さん……とうとうキレて私的強制執行か??……
それとも、A社が乗り込んで来たのか??

わしからの反論書は既に読んだのであろう……
それとも、A社との土地売買契約の方法を変更したのか………?



そしてまだ遠くで伐採している最中に「いかにも風情な男」が、わしにフレンドリーに声をかけて来た……





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ホダ場の四季が一変する時…10

  • 2010.10.04 Monday
  • 05:54
   どぉ〜 もぉ〜 (゚∀゚)ノ



反論書を提出後のある日、突然重機が運び込まれた。
明け渡しを待ちきれなくなったA社
(ホダ場の土地を欲しがっている企業)がとうとう造成工事にとり掛かって来たのかと思った。

伐採はホダ場がある最南端から開始された。
ホダ場からは数100mはあるだろう。

重機が動く重低音とチェーンソーの甲高いエンジン音が聞こえて来る……

「あーとうとう始められちゃったよ……」

と思っていると後ろで車が停まって誰かが降りて来た気配がする。
振り向いた。


季節はヒラタケの時期になろうとしていた……


そこには正体不明な「いかにも風情な連中」にいた男(以下 男B)が1人でこっちに歩み寄って来る。

いきなり、にこやかに「いやぁ〜ちば!さん、どーも。」と当敷地に入って来た。

わし 「はぁ?あなた誰ですか?しょっちゅう来ていた方でしょ?(なんでわしの名前を知っているんだよ、なれなれしいな……)」

男B 「私はA社の顧問をやっているモノなんですがね。」

わし 「A社さんの顧問弁護士さんっすか?(腹の中では、あんたのそのなりからして、いかにも地上げ屋ダロ?と思った)」  と、すっとぼけた返答をした。

男B 「いや、弁護士ではなくてA社で相談役をやっているものですよ。」

わし 「そんなお偉い方がわしに何か?」(ふーん顧問地上げ屋か……)

    でも、実際は何者だったかはいまだに不明だ。

男B 「あ〜あ〜地主さんも、何もいきなりこんな事しなくても、こっちでやるからいいって言ってあるのに……」

何をしにいきなりフレンドリーな態度でわしに話しかけて来たのか理解出来ない。

その後は、地主の秘密をわしにいろいろ暴露して来るので、どこまで聞いて、どこまで信じて良いのか分からない。

男Bは聞きもしない事をよく喋る男だった……


ただ、判ったのは、この伐採業者を依頼したのは地主だってことだ。

そして、男Bは、「今後隣同士になるので宜しく頼みます」 とまで来た。

?( ゚Д゚)… ポカーン


わし 「うちが居たら入り辛いでしょ?」と嫌味を言った。

男B 「いえ、小型トラックで資材を運んで置くだけだから、問題はないんですよ。」

だってさ。 
フン、大ダヌキめ……
早々にわしを追い出したいくせに……

今まで散々威嚇するような態度だったのに弁護士が間に入ったらこれかよ……
かなり、舐められていたんだね。わしって。

そう思うと、そのタヌキ振りに感情を顔に出さないようにするので精一杯だった。

しかも一目見て、どっかの「親分」に見える。

この男とは、直接は関係ないのだから、こっちの状況や考えは何を聞かれても答える気もなかったし、下手に何かを喋ってしまうと、この手の男は、どこか隙を狙って足下をすくって来そうで危険な感じがするからだ。

つまらない事を地主側に伝えられても面倒だしね。

聞き手になっている方が得策だと思った。
ヤバイヤバイ。

逆に彼の車は目立つ高級外車で語呂が良い覚えやすいナンバーが付いている。
意識し始めると、案外町中でもすれ違う事が多々あることに気付いた。
かなり、この周辺で幅を効かせているのかもしれないなー

余談だが……
最近でも彼を良く見かける。
既に車は換わってて驚いたけど。

とりあえず、適当にあしらってその日は業務に出掛けた。

今日はいったい、何処まで伐採が進んで来ることやら……

ホダ場は以前、当社同様、同じ山林内の南側を借地した運送業者が傍を通過して奥に入って行くので、地主から今使っているところの東側を何かで仕切っても良いというので、東側を仕切りにしていた。

そして南側の直射を受けるところは遮光をする為に足場パイプで柵を組んで遮光ネットを装着していた。


現状のままで話し合いも決まりが着かない状態だし、こっちの遮光ネットを越えてまでホダ場内の樹木を伐採はしないだろうと思って出掛けた。





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